はじめに:ビザ申請で求められる「資金証明」とは
海外の大使館や移民局が申請者に資金証明を求める理由は、主に次の3つです。
- 現地で生活できるだけの資金があるか確認するため
- 違法就労を防止するため(特に学生ビザや観光ビザ)
- 不正な金銭のやり取りや犯罪資金の流入を防ぐため
そのため、単に「残高があるだけ」では足りず、
- ○ヶ月分の取引履歴
- スポンサー(親や配偶者)の預金証明
- 翻訳証明付きの書類
- 通貨単位の明記
- 残高の継続性
など、提出先ごとに求められる要件が細かく異なります。
残高証明書と預金通帳の英訳の違い
● 銀行残高証明書(Balance Certificate)
銀行が公式に発行する「残高を証明する書類」。
記載される項目は、
- 名義人
- 口座番号
- 発行日時点の預金残高
- 銀行名・印鑑
などで、最も信頼性の高い資金証明です。
多くの国は 残高証明書の提出を推奨 しています。
● 預金通帳の英訳(Translation of Passbook)
一方で、預金通帳の英訳は次のような場面で使われます。
- 英文残高証明が銀行で発行できない
- 「取引履歴」が必要(オーストラリア学生ビザ・フィリピン留学など)
- 残高の急な増加が疑われないよう説明したい
- 資金の出所証明が必要
通帳は「残高の推移」がわかるため、資金の継続性を示すには有効です。
● どちらを提出すべきか?
- 残高証明書が最優先(信頼性が高いため)
- 取引履歴が必要な国 → 通帳翻訳が必須
- 両方求められるケースも多い(カナダ、オーストラリア、一部の永住権申請)
英文残高証明は銀行で発行できる?
結論としては、多くの銀行では英文残高証明を発行してくれるものの、例外もあります。
● 英文対応している銀行
- 三菱UFJ銀行
- みずほ銀行
- 三井住友銀行
- ゆうちょ銀行(一部支店)
発行手数料は 300〜1,100円程度 が一般的。
窓口のみ対応の銀行もあるため事前に確認が必要です。
● 英文対応していない銀行
地方銀行、信用金庫、ネット銀行(楽天銀行・住信SBI等)は
英文の残高証明を発行できないケースがある ため注意。
私は行政書士として、
「楽天銀行が英文NGで通帳翻訳に切り替えたケース」を多数扱っています。
● 発行できない場合の対処法
- 日本語残高証明 + 英訳
- 通帳翻訳(必要な期間分)
- 翻訳証明書を付けて提出
多くの国では 原本 + 翻訳 という組み合わせは一般的で、正しく翻訳すれば問題なく受理されます。
預金通帳の英訳で審査が通るケース
以下の場合は、通帳翻訳がむしろ有効です。
✔ 英文残高証明が発行できない
ネット銀行・信用金庫・一部の地銀など。
✔ 6ヶ月〜12ヶ月の取引履歴が必要
オーストラリア学生ビザ、フィリピン留学は典型。
✔ 資金の出所を明確にしたい
留学費用や移住費用を親族が援助する場合は「入金の流れ」を示す必要があります。
✔ 大口入金があり、残高証明だけでは不自然に見える
例:直前に100万円のみ入金して残高を作ったと疑われるケース
預金通帳を英訳する際の注意点
通帳翻訳は 「正確性」「透明性」「信頼性」 が最重要です。
① すべての記載内容を正確に英訳する
- 入金(Deposit)
- 出金(Withdrawal)
- 振込(Bank Transfer)
- ATM利用(ATM Transaction)
- 手数料(Fee)
- 残高(Balance)
略語や金融用語は正しい英語を使用します。
② 通貨単位を統一して明記する
- “JPY”
- “Japanese Yen”
- “¥”
審査官が誤認しないよう、翻訳文では JPY を推奨しています。
③ 名義のローマ字表記をパスポートと一致させる
例:山田太郎 → TARO YAMADA
名義が一致しないと「別人の口座」と判断される可能性があります。
④ ページごとの対応関係を明確にする
- P1(原本) → Page 1(Translation)
- P2(原本) → Page 2(Translation)
この形式が最も審査官にとって読みやすく、受理率も高いです。
⑤ 翻訳証明書(Certificate of Translation)が必要か確認
提出先が以下を求める場合は 翻訳者の証明付きでないと受理されません。
- 第三者翻訳
- 訳者名・署名・連絡先
- 行政書士による翻訳証明
- 公証またはアポスティーユ
本人翻訳が禁止の国(例:米国の一部申請、カナダ永住など)もあるため注意。
英訳とあわせて提出が求められる追加書類
国によっては、資金証明だけでなく関連書類が必要です。
● スポンサーの収入証明
- 源泉徴収票
- 給与明細
- 在職証明書
● 送金や支援の証明
- 支援誓約書(Affidavit of Support)
- 送金記録
● 公証・アポスティーユ
提出国がハーグ条約加盟国かどうかで必要書類が変わります。
提出前に必ず大使館・移民局の要件を確認しましょう。
行政書士に依頼するメリット
あなたの銀行取引履歴は 極めて機微な個人情報 です。
そのため、行政書士への依頼は大きなメリットがあります。
① 法律で守秘義務が課されている
行政書士には行政書士法による守秘義務があり、
データの取り扱いは厳密です。
② 大使館・移民局の書類要件に精通
私自身、ビザ関連の翻訳を多数扱っており、
国ごとの提出要件を把握しています。
- 「通帳翻訳がOKな国」
- 「本人翻訳NGなケース」
- 「翻訳証明書が必要な国」
- 「公証付きでないと受理されない」
など、要件は国ごとに完全に異なります。
③ 書類のレイアウトを正確に再現できる
原本と翻訳文を照合しやすいよう丁寧に作成します。
審査官が読みやすい書類は受理されやすく、
不備による差し戻しを防げます。
④ 翻訳証明書を発行可能
行政書士名義の翻訳証明は高い信頼性があり、
提出先での受理率が大きく向上します。
預金通帳の翻訳依頼の流れ
- 預金通帳のスキャン(または写真)を準備
- メールなどで送付
- 見積り提示
- 翻訳(通常2〜3営業日)
- 翻訳証明書付きPDFで納品
- 必要に応じて公証・アポスティーユ手続きにも対応
料金の目安
- 預金通帳 1ページあたり:5,000円(税抜き)
- 翻訳証明書:3,000円(税抜き)
まとめ
預金通帳の英訳は、単なる翻訳ではありません。
- 資金の信頼性
- 継続性
- 名義の一致
- 取引履歴の透明性
これらがすべて評価対象となり、
ビザの審査を左右する重要書類です。
英文残高証明が取得できない場合でも、
通帳の翻訳 + 翻訳証明書 を適切に揃えれば問題なく提出できます。
不備があると審査の遅延・拒否につながるため、
大切な手続きだからこそ 行政書士などの専門家への依頼が最も安心 です。
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代表挨拶

行政書士藤原七海事務所の藤原です。
当事務所では証明書翻訳に力をいれております。
証明書翻訳に何かお困りごとがある方はお気軽にご相談ください。
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