総会議事録(株主総会議事録/社員総会議事録)の英訳が必要になる場面は、以前より確実に増えています。海外の取引先・投資家・金融機関とのやり取り、グループ会社(海外親会社・海外子会社)への報告、各種手続・審査の提出資料など、会社の意思決定を「英語で説明できる状態」にしておく必要があるためです。
特に、資本政策や組織変更、役員選任など“会社の根幹”に関わる決議ほど、相手方は議事録を根拠資料として重視します。だからこそ、英訳が雑だったり、原文との対応が追いづらかったりすると、相手先の確認が止まり、結果として契約や審査のスケジュールが遅れるリスクがあります。
ただし、総会議事録の翻訳は、定款や登記事項証明書の翻訳とは性質が少し違います。議事録は“会社が何を決めたか”を示す文書であり、提出先が確認したいのは、英語の綺麗さではなく 決議内容が誤解なく伝わること、そして 原文と照合できることです。
ここで少しでも曖昧さが残ると、「決議は有効なのか」「誰が賛成したのか」「議案の内容は何か」など、追加の説明や再提出を求められ、手続が止まる原因になります。
なないろ証明書翻訳では、総会議事録 翻訳(日英)を、提出用に整えた英訳として納品します。基本は2営業日をベースに対応しています(分量・判読性・添付資料の有無などにより前後します)。PDF/Wordどちらでも受付可能で、必要に応じて「どこまで英訳すべきか(本文のみ/添付含む)」の整理からサポートします。
「提出先の要件が分からない」「まず何が必要か相談したい」といった状況でも、決議内容がブレない形を優先し、提出で止まらない進め方をご提案します。
この記事では、総会議事録の英訳を“提出で使える状態”にするために押さえるべきポイントを、実務目線で詳しく解説します。
1.総会議事録の英訳で一番大事なのは「決議の中身がズレないこと」
総会議事録は、会社の意思決定の証拠です。翻訳で最も避けたいのは、決議内容が別の意味に見えてしまうことです。例えば、次のようなズレが起きると提出先は不安を感じます。
- 役員の選任・解任の決議が、英訳で曖昧になっている
- 定款変更の内容が、原文と英訳で一致していない
- 承認した事項(例:計算書類の承認、剰余金処分など)が違って見える
- 日付・場所・出席者・議決権数など、成立要件に関わる情報が不整合
- 議案の表現が変わり、何を決めたのかが読み取れない
- “承認”と“報告”の違いが英訳で曖昧になり、決議事項に見えなくなる
提出先が見るのは、「英語として自然か」よりも “決議の意味が正確に伝わるか”です。したがって、提出用の議事録英訳では、直訳でも意訳でもなく、原文の意味を崩さず、確認しやすい形に整えることが重要です。
議事録は「文章量」より「決めた事実の特定」が重要な文書です。読み手が“どの議案で、何が、どう決まったか”を瞬時に追える形が、提出用としての完成形です。
2.提出先が議事録で確認するポイント(審査・手続で止まる箇所)
提出用として総会議事録を英訳する際、提出先が見がちなポイントは概ね決まっています。以下の情報は、英訳で曖昧にすると照会が入りやすい領域です。
1)会議の基本情報(いつ・どこで・何の会議か)
- 開催日時
- 開催場所(オンラインの場合の扱い含む)
- 会議の種別(定時/臨時、株主総会/社員総会など)
- 議長(Chairperson)
- 記名押印者や作成者(議事録作成者、議事録署名人など)
特にオンライン開催やハイブリッド開催の場合、原文の記載を崩すと「開催方法の適法性」に疑義が出ることがあります。英訳では、原文の書き方を尊重しつつ、読み手が誤解しない形に整える必要があります。
2)成立要件・出席状況(有効な決議か)
- 出席株主(社員)数、議決権数
- 総議決権数(または総社員数)
- 定足数(成立条件)に関わる記載
- 書面決議・みなし決議など、特殊形態の扱い
ここは数字が絡むため、誤読・誤記がもっとも怖い領域です。数字の桁・単位・表記ルールを統一し、総数との整合が取れる形で整えます。
3)議案と決議の内容(何を決めたのか)
- 第1号議案、第2号議案…の題名と内容
- 決議事項(承認/否決/可決)
- 賛否の状況(全会一致、賛成多数など)
- 決議の効力発生日(必要な場合)
「可決」「承認」「決定」など、決議の結果を示す語は安易な言い換えを避け、原文の意味に沿って固定します。提出先はここを最優先で確認します。
4)添付資料や別紙の扱い(決議内容の根拠)
議事録には、別紙として「就任承諾書」「定款変更案」「役員一覧」「計算書類」「議決権行使書」などが付くことがあります。提出先が“決議内容を確認するために”別紙を求めるケースもあるため、どこまで英訳すべきかは用途で判断します。
別紙参照があるのに別紙が英訳されていないと、提出先は「内容が確定していない」と受け取ることがあるため注意が必要です。
3.「本文だけ訳せば良い?」— 翻訳範囲の考え方(本文/別紙/添付)
総会議事録の英訳は、必ずしも一式が必要とは限りません。とはいえ、本文だけで足りないケースもあります。実務上の判断基準は次のとおりです。
1)本文のみで足りやすいケース
- 提出先が議事録本文の提出のみを求めている
- 決議内容が本文に十分記載されている
- 添付資料は社内保管で良いとされている
- 参照条項が少なく、本文だけで決議内容が完結している
2)別紙・添付の英訳も必要になりやすいケース
- 決議内容が別紙(定款変更案、役員一覧など)を参照している
- 提出先が“議案の具体内容”まで確認したい
- 役員選任など、別紙で氏名・役職が確定している
- 計算書類承認など、添付の財務書類とセットで提出する運用
- 決議事項が「別紙記載のとおり」となっており、本文だけだと内容が特定できない
迷う場合は、提出先の指示(メール、要領)を確認するのが確実です。指示がない場合でも、「決議内容が別紙依存かどうか」を見れば、必要範囲の当たりは付きます。提出で止まるリスクを下げたい場合は、「本文+決議内容を特定する別紙」までをセットにするのが実務的です。
4.提出用英訳の品質基準:照合性・一貫性・誤解防止
提出用の総会議事録英訳では、次の3つが品質の柱になります。
1)照合性(Traceability):原文と見比べられること
提出先が原文と照合することを前提に、可能な限り原文の構造(見出し、議案番号、段落)を維持します。
「第1号議案」→「Agenda Item 1」など、対応が追える形にすることで、確認がスムーズになります。議事録は構造が崩れると“何が決まったか”の追跡が難しくなるため、体裁の整えは非常に重要です。
2)一貫性(Consistency):表記・訳語を揃えること
会社名、役職名、氏名、日付、数字、議決権など、表記が揺れると“別の情報”に見えます。
同一人物・同一役職・同一用語は統一し、読み手が迷わない形に整えます。特に氏名表記(ローマ字)は、パスポート表記など指定がある場合はそれを優先し、ない場合は一定のルールで統一します。
3)誤解防止(Clarity):決議の意味がブレないこと
「承認」「可決」「決議」など、議事録のコアになる語は、軽い言い換えでニュアンスが変わります。
議案の内容・決議の結果・効力が、読み手に誤解なく伝わる表現に固定します。必要に応じて、読み手が誤認しやすい箇所の表現を、原文の意味を崩さずに“誤解されにくい書き方”へ整えます。
5.英訳でミスが出やすい“要注意ポイント”(事前に潰すと早い)
総会議事録は、定型に見えて、実はミスが出やすい要素が多い文書です。特に以下は、提出で照会が入りやすいポイントです。
- 日付・時刻(タイムゾーン、午前/午後の表記)
- 場所(住所の表記、オンライン開催の記載)
- 出席者(氏名表記、肩書、議事録署名人など)
- 議決権数(数字の桁、単位、総数との整合)
- 役員名(ローマ字表記の統一、パスポート表記指定)
- 決議の文言(「承認」「選任」「変更」などの表現統一)
- 別紙参照(別紙の有無、名称、参照番号)
- 議案の順番(第1号議案が英訳で入れ替わる等)
依頼時点でこれらが揃っていれば、確認の往復が減り、スムーズに進みます。仮に不明箇所があっても、こちらから確認して、誤訳を防ぐ運用で進めます。提出用である以上、「分からないまま推測して訳す」ことは避け、必要な箇所は確認するのが安全です。
6.依頼時に送っていただきたいもの(最小セットでOK)
「今すぐ依頼」としているのは、準備のハードルを上げないためです。まずは次の最小セットで十分です。
- 総会議事録(PDFまたはWord、スキャンでも可)
- 提出先(分かる範囲で)
- 期限(いつまでに必要か)
加えて、次があるとさらにスムーズです。
- 会社名の公式英語表記(ある場合)
- 役員・株主(社員)氏名のローマ字表記指定(ある場合)
- 添付資料(別紙)の有無と、提出先が必要とする範囲
- 提出先の指示(翻訳証明の要否、対訳の指定 等)
- 決議の対象となる資料(別紙の定款変更案、役員一覧など)
7.料金・納期:基本2営業日(分量・別紙・判読性で変動)
総会議事録 翻訳(日英)は、基本2営業日の納品をベースに対応しています。ただし、次の要因で前後することがあります。
- ページ数(議案数、決議事項の量)
- 別紙・添付の有無(定款変更案、役員一覧など)
- 画像の判読性(スキャン品質)
- 表記指定の有無(氏名の指定表記、会社名表記等)
- 納品形式(Word/PDF、対訳の有無)
提出期限がある場合は、どこを優先すべきか(本文→決議内容を確定する別紙→その他資料)を整理し、手続が止まらないように進め方を設計します。
8.今すぐ依頼の流れ(送付→確認→見積→着手→納品)
- 議事録データを送付(PDF/Word/スキャン)
- 提出先・用途を確認(審査/取引先/投資家など)
- 翻訳範囲(本文のみ/別紙含む)と表記ルールを確定
- 見積→着手
- 提出用に整えた英訳として納品
まずは議事録データをお送りください。提出先が未確定でも、決議内容が誤解なく伝わる形を優先して、提出で止まらない英訳に整えます。
9.よくある質問(Q&A)
Q1. 本文だけ英訳すれば足りますか?
A. 提出先次第です。本文で決議内容が完結していれば足りることもありますが、別紙(定款変更案や役員一覧)が決議内容の根拠になっている場合、別紙も必要になることがあります。
Q2. スキャン画像しかないのですが依頼できますか?
A. 可能です。文字が潰れていない画像であれば進められます。議決権数や氏名は誤読を避けるため、鮮明なデータが望ましいです。
Q3. 役員のローマ字表記が分かりません。
A. 指定がなければ一定のルールで統一します。パスポート表記など指定がある場合はそれを優先します。
Q4. 対訳形式(日本語+英語)で納品できますか?
A. 可能です。提出先の指定に合わせて対応します。
Q5. 翻訳証明書は必要ですか?
A. 提出先によります。必要な場合は案内に沿って対応します。提出先の指示が不明な場合は、要領やメールを共有いただくと判断が早くなります。
10.まとめ:総会議事録の英訳は「決議内容が誤解なく伝わる」ことが最優先
総会議事録の英訳は、単に英語にするのではなく、決議内容がブレずに伝わり、原文と照合できる提出用の形に整えることが重要です。
- 決議の意味がズレない(承認・選任・変更など)
- 成立要件が追える(日時・場所・出席・議決権)
- 議案番号・構造を維持し、照合性を確保する
- 表記・用語を統一して、誤解を防ぐ
- 別紙参照がある場合は、決議内容が特定できる範囲まで英訳する
信頼性・安全性・正確性を重視するなら、行政書士への依頼を強くおすすめします。
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